難付着サイディングとは、汚れが付かないよう特殊コーティングされたもの

難付着サイディングの特徴

昔発売していたサイディングは、表面に吹き付け塗装をして、単色の物が多かったのですが、意匠性を求めるユーザーが増えた事で、多彩な模様のサイディングが現在は多く販売されています。

その中でも、難付着サイディングの割合が増えてきているのですが、汚れが付かない様に、表面に特殊なコーティングを施した物を難付着サイディングと言います。また耐汚染性能の高い塗装も汚れが付きにくいので難付着の部類に入ります。

難付着サイディングはなぜ塗装できないのか

通常の塗装の場合は、洗浄後に下塗りを入れて、中塗り上塗りでするのですが、こちらの難付着サイディングの無機塗料やフッ素樹脂などの場合は、下塗り自体をサイディングに塗ってある塗料が、汚れと判断して弾いたり、付着できない様にしてしまうのです。

光触媒の場合でも、同じ様に下塗りを光で分解して付着力を弱めるために徐々に剥離します。そのためにくっついていると思って塗装を最後まで終わってしばらくした後にペロペロと剥がれてくる事故が最近大変に多いです。

劣化したらどうしていた?

逆に表面が劣化しているのなら、汚れが落ちにくくなるので、下塗りも通常のシーラーで行ける確率が高いです。そのかわり、傷みにくい面、軒のすぐ下の外壁部などは雨風、日光の影響を受けにくいので劣化しにくく、その部分だけ剥がれるという事にならなくもありません。

今までは2液型のエポキシシーラーの下塗り材を入れて塗装をしてしまっていたのですが、徐々に新しく出てきた難付着サイディングの割合が高くなってくると共に、剥離事故の割合も高くなって来たのです。

難付着サイディングの見分け方

光触媒塗料や無機コーティング、フッ素樹脂で塗ってある物は、難付着の部類に入ります。特に光触媒は劣化してくると判断に悩みます。

チョーキングをしていたり、ラッカーシンナーで塗装が溶けるかどうかで判断する方もおられる様ですが、一部分だけチョーキングしていても、難付着サイディングの場合は剥がれる可能性は有るのです。

この様な場合があるので、見ただけでわかるガラス質のコーティングがされてあったり、家を作ったときの設計書があれば良いのですが、それが無く見た目で判断でき無く不安であるならば、下塗りの付着具合がわかる様な試験をする事を勧めます。

知らずに塗装するとどうなるのか

水性のシーラー程度の付着力ならば、下塗りを入れて当日または翌日程度で下地とくっ付いていない事が目でわかるくらい離れて来ます。この場合は下塗りをもう一度全て剥がして、難付着サイディング用のシーラーで再塗装しなければなりません。

その代わり、2液エポキシ系の付着力が強いシーラーなどの場合は、2~4年あたりで剥がれてくる事が多いのでタチが悪いです。全ての工程が終わって、引き渡しが終わってから剥離となると、補修も大変な費用がかかります。

後からの下手な出費を避ける為にも、どの様なサイディングかわからない場合は、是非下塗りの付着試験をおすすめします。

-難付着サイディングについて

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