モルタル壁とは
最近はサイディング仕様の壁で似たような模様が出てきていたりしているので、よく見ないとわからないこともありますが、少し昔のお高い建物や、公共建築、デザイナーが建てた住宅などは、このモルタル仕上げの建物が多いです。
モルタル壁は、デザイン性が豊富で、アーチ状の入り口などの開口部や、ゴツゴツしたスタッコと呼ばれる模様、凸凹の深い仕上げなど、見た目にも高級感を出した建物に仕上げることができます。
他の建材にはできないような、目地が無い仕上げも作ることができ、洋風な塗り壁風に仕上げることも可能です。
もちろん、現場で施工することにるので、左官屋さんや塗装屋さんの腕にかかっているといってもよい仕様です。平らな面は特に陰影がでやすいので、下処理と仕上げに関しては気を使います。
見た目ではわからなくても、ほんの少しのゆがみが見えやすい仕様なので、どちらかといえば少し厚みのある塗り壁のデザインをおすすめします。
モルタル壁の良くある劣化症状と補修について
このモルタル壁はどうしても壁と一体になっていることと、モルタルを使用することからクラックといわれるひび割れが入りやすいです。家の動きに追従することが難しいことと、モルタル自体がヒビが入りやすい素材であるからです。
細いひび割れはヘアークラックといわれ、太いものはクラックといわれますが、それぞれ補修方法が違うのでヒビの入っている場所や、太さに応じた補修が必要になります。
基本的には細いヘアークラックは弾性系のフィラーと呼ばれる改修用の材料を塗り込んだりするなど、弾性系の材料を使用するようにします。ある程度以上のひび割れは、VカットやUカットというひび割れ自体を取りさらって、再度補修を入れる方法で補修します。
コーキングなどを買ってきて自分で補修するようなことはできなくも無いですが、コーキングも使えない種類などがありますし、その後のモルタル補修ができないと、見た目も悪くなります。
間違ったコーキングを使ってしまえば、そこを取らなければきちんとした補修ができなくなるときもありますので注意しましょう。
モルタル壁の塗り替え目安(8~10年)とおすすめの塗料
塗り替えの目安としては、表面の塗装のチョーキングが見られた場合です。モルタル壁は、ただでさえ汚れやすい砂壁仕上げですと、窓や屋根からの水がかかる部分が特に汚れてきます。そしてその部分は痛みやすいので注意してみてみてください。
おすすめの塗り替えは、下塗りとシリコン樹脂塗装、それにプラスの光触媒です。どうしても交通量が多いどう路面に面している部分などは汚れやすいですし、塗装と一緒にコーティングしておけば、綺麗な見た目も長く続きます。
模様を下塗り材で見えない様にすることも可能なので、良く話し合ってどのような模様にするのか、色にするのかを打ち合わせしたらよいと思います。