アクリル塗料の特徴と欠点は?|相場900~1300/㎡程度で安いけど色褪せが早い

アクリル塗料の特徴や最近の傾向

塗料屋さんの説明アクリル塗料は昔から有る塗料なので、最近は他の樹脂塗料に押されて、人気は少ないです。出てきた当初は、溶剤型のアクリル樹脂塗料が使用されていました。

その当時はトタン張りの外壁が多かったのと、他に使用する塗料が無かったためにアクリル塗料が使われていることがほとんどでした。

今現在一番人気の外壁塗料は『シリコン塗料』です。

機能面は、色が付けば良い程度で、防汚性はほとんど無いので汚れやすいです。耐久性でも他の樹脂塗料と比べると弱い物が多いです。

その代わりに、油性は発色性が良く、鮮やかな色も多く再現することができます。しかし耐候性が低いのでツヤが引けるのも早いのです。

価格は色々な樹脂の中でも安いのが魅力で、住宅の外壁と言うより、倉庫や小屋といったものに使われるほうが多いかもしれません。相場は、平米辺り900円~1300円程度(下塗りは別)です。

水性アクリルは内装に使う分には全然もちますので、自分で塗装してみたいと言う人などに需要があります。溶剤型のアクリルは現在はあまり使う業者自体もいないのではないでしょうか。

ただ、アクリル樹脂塗料と言っていても、樹脂の量によっては上記の様には当てはまらず、シリコン樹脂相当の性能を持つものもあります。樹脂分が多ければその分値段も高くなるので、それならシリコン塗料フッ素塗料を使ったほうが無難です。

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アクリル塗料のメリット

メリット(良い点)色の豊富さとバリュエーションが多い

アクリル樹脂塗料は製造量が多く、色の再現性が高いので多くの外壁に使われています。

同じアクリル樹脂でも高い物から安い物まで色々ありますが純粋なアクリル樹脂を主体とした塗料ならば耐候性も高く、シリコン樹脂程度の性能を発揮できます。

高性能なアクリル塗料が出てきている

アクリル樹脂が主体でも作り方によっては現在のシリコン樹脂同等、またはそれ以上の性能が出せる事があります。

最近話題になってきているラジカル塗料ですが、アクリル樹脂自体は耐候性、対紫外線の面で弱いものの、それを補う事ができる為にラジカル制御型のアクリル樹脂塗料ならば性能を存分に発揮する事ができます。

安いので初期コストが低減できる

アクリル樹脂塗料は安いので、頻繁に塗り替える事ができますし、新築の場合はどうしてもクラックが入りやすい為、わざとアクリル樹脂塗料で外壁を塗装して、あとから良い物で塗装したりする事もあります。

最初から弾性塗料で塗装すれば良いのですが、初期投資コストが掛かるためにどうしても最初は固い塗膜の塗装になり易いのです。

失敗が少なく誰にでも使える塗料

水性アクリル、溶剤型アクリルと殆どが1液型の塗料なので、塗装する場合に硬化材を混ぜる必要がなく、施工性に優れています。

水分や溶剤が抜けると樹脂同士が結合して塗膜になります。その為硬化不良等は起こしにくいので、素人でも塗装できるなどの面ではとても優秀です。

もちろん塗装職人が塗装する場合はできるなら溶剤型をおすすめします。

シーラー不要の場合がある

溶剤型のアクリル塗料の場合は、旧塗膜でアクリル樹脂塗料が塗ってある場合、溶かしてくっ付くので下塗りが不要なこともあります。勿論下塗りがしっかりとした塗装でなければ、下地から剥がれてくるので正しい処理をしなければいけません。

アクリル塗料のデメリット

残念なポイント一般のアクリル樹脂塗料では劣化が早い

日光による紫外線や風雨によって劣化するスピードがウレタン樹脂やシリコン樹脂と比べると早い傾向にあります。

これは紫外線によってラジカルという不対電子が発生する事により酸化還元反応をしやすくなり、樹脂同士の結合が壊されてチョーキングしやすくなる為です。

耐候性が低いので塗り替え迄の期間が短い

ラジカル発生により樹脂同士がブツブツ切れた状態になる事によって、表面の凹凸が多くなりますが、その結果艶が消えてしまいます。

そして風雨により樹脂が流されやすくなる為に長持ちしなくなります。その結果メンテナンスの期間が短くなってしまいます。

塗膜が硬いのでヒビが入り易い

弾性アクリルはあまり当てはまらないですが、通常のアクリル塗料は塗膜が硬く下地の動きでヒビが入ることがあります。

弾性だとしても建物に水が回ってきている場合は腹ボテと言われる様なぷっくり外壁に膨らみができるなど、見た目が悪くなります。

早期にヒビが入ると水が内部に入り易くなる

建物の動きに付いていくことができなくて、結果的に表面が割れてしまった場合は、そこから水が侵入する事になるので、最悪の場合は部屋の中まで水が入ってきて内装に染みができたり、カビが繁殖したりしてしまいます。

またコンクリート外壁の場合は内部の鉄筋を早く錆びさせる原因になります。

塗り替えの場合は下地を犯すので注意が必要

強溶剤のアクリル樹脂塗料だと、旧塗膜を犯すことがあり、縮れや剥離の原因になることがあります。

旧塗膜が水性塗料で塗ってある場合は溶剤で溶けてしまうので、外面が乾いたとしても旧塗膜が溶けて引っ張られる為に収縮して縮んだ塗装面になってしまいます。

アクリル塗料はどんな人に向いているか

塗料屋さんの説明殆どの外壁に塗ることができる

コンクリートやモルタル、サイディングやトタンなどと言った物に塗れますが、塗り替えや新設の時の塗装が水性タイプの物を使っていた場合は不具合が出てくる可能性があります。

そういった場合は水性タイプや弱溶剤タイプの塗料を使って塗り替えすると良いでしょう。

性能より価格を重視する方

アクリル樹脂塗料は一般的に塗料の価格が安いので、塗装費用を軽減する事ができますが、塗装における塗料代の割合は数パーセントしかない為、思った程金額が変わってくる事は無いかと思われます。

それでも安い方が良いと言う方向けになります。

期待対応年数が短くても良い方

あと数年だけ持てば良いので、とにかく見た目だけ綺麗にしたいという方はアクリル樹脂の塗料でも十分使えます。

長期的に持たせる必要が無いのであれば、高価な塗料を使ってもオーパースペックになってしまうので、短期的にはアクリル樹脂塗料でも十分に使う事ができるでしょう。

頻繁に自分で塗装することができる方

アクリル塗料を使えばいつも綺麗な外壁でいられるとは思いますが、それほど頻繁に足場をかけたり道具を準備して塗られる方は居ないと思いますし、塗り替えのサイクルコスト面で見たとしても高い部類に入ってしまいます。

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